“一番高い査定”が危険な理由ー不動産会社の見極め方を徹底解説
こんにちは。
株式会社ホームリンク代表の吉田です。
不動産を売却する際、多くの方がまず行うのが「査定依頼」です。
そして複数社に依頼した結果、よくあるのが次の状況です。
- A社:2,800万円
- B社:3,000万円
- C社:3,200万円
このとき、多くの方が「一番高い3,200万円の会社に頼もう」と考えます。
しかし結論から言うと、“一番高い査定”が必ずしも正しいとは限りません。
むしろ場合によっては、売却が長期化する原因になることもあります。
この記事では、
- なぜ高すぎる査定が危険なのか
- 査定価格の正しい見方
- 信頼できる不動産会社の見極め方
を、実務ベースで分かりやすく解説します。
1. 査定価格とは「売れる価格」ではない
まず最も重要な前提ですが、査定価格=売れる価格ではないということです。
査定価格はあくまで、
- 周辺相場
- 成約事例
- 市場状況
などをもとにした「予想価格」です。
つまり、不動産会社によって多少のブレが出るのは当然です。
問題は、そのブレが合理的かどうかです。
2. なぜ「高い査定」が出てくるのか?
不動産会社が相場よりも高い価格を出す理由は、大きく2つあります。
(1) 本当に高く売れると判断しているケース
これは理想的なパターンです。
- 希少性の高い立地
- 需要の強いエリア
- 状態が良い物件
このような条件が揃っていれば、相場より高く売れる可能性もありますが、これは例外的です。
(2) 媒介契約を取りたいだけのケース
実務上はこちらの方が多いです。
不動産会社にとっては、まず「売却を任せてもらうこと」が最優先です。
そのため、
- 他社より高い査定を出す
- 売主に期待を持たせる
ことで媒介契約を取ろうとするケースがあります。
そして実際には相場よりも高い価格なので、売れない → 値下げ提案 → 相場よりも安く売却という流れになることが多いです。
3. 高すぎる査定を信じるとどうなるか
(1) 売り出し初期で失敗する
不動産は「売り出し直後」が最も重要です。
- 新着物件として注目される
- 購入検討者の目に入りやすい
このタイミングで価格が高すぎると、誰にも検討されない状態になります。
(2) “売れ残り物件”になる
誰にも検討されないのでしばらく売れない状態が続きます。
一定期間売れないと、
- 「何か問題があるのでは?」
- 「売れ残っている物件」
という印象をお客様から持たれてしまいます。
これは心理的に非常に大きなマイナスです。
(3) 結果的に安く売ることになる
売れない期間が長引くと、
- 価格を段階的に下げる
- 最終的に相場よりも安い価格でしか売却できない
というケースも珍しくありません。
最初から適正価格で出した方が結果的に高く売れるというのは、現場ではよくある話です。
4. 査定価格の正しい見方
こうならないためにはまず査定の段階で適正な価格かどうかを見極める必要があります。
では、どう判断すればいいのか。
重要なのは「価格そのもの」ではなく、その根拠です。
(1) 見るべきポイント①:成約事例
まずは価格査定の中で示されている過去の成約事例をしっかり確認しましょう。
- 近隣エリアで過去に実際に売れた価格
- いつ・どのくらいの価格で売れたか
実際に「売れた事例」こそ最も信頼できる情報です。
(2) 見るべきポイント②:現在の競合物件
売却する際に重要なのは、自身の売りたい物件が競合物件と比較してどうなのかを把握しておくことです。
競合物件とは、主に売りたい物件と同じエリア内にある同程度の条件を持った物件です。
- 同じエリア・条件の売出中物件
- 価格帯・動き
これらをチェックすることで「今の市場でどう評価されるか」が分かります。
(3) 見るべきポイント③:販売戦略
販売戦略は不動産会社によって大きく異なることもありますので、こちらも重要です。
- どの媒体に掲載するか
- どの層をターゲットにするか
- 価格設定の意図
ここが曖昧な会社は要注意です。
5. 不動産会社の見極め方
価格も大事ですが、より重要なのが会社と担当者の質です。
(1) 査定の説明が具体的か
- データをもとに説明しているか
- 「なぜその価格なのか」が明確か
👉 抽象的な説明は信用度が低いです。
(2) メリットだけでなくデメリット・リスクも話すか
- 「高く売れます」だけで終わらないか
- 売れなかった場合の説明があるか
👉 現実的な話をする会社の方が信頼できます。
(3) 価格調整の考え方を提示するか
- どのタイミングで見直すか
- どの程度下げるか
👉 売却は「戦略」なので、ここまで考えている会社は信頼できると言えるでしょう。
まとめ
査定価格を見るときに最も重要なのは、「高いかどうか」ではなく「妥当かどうか」です。
高すぎる査定にはリスクがあります。
- 売り出し初期でつまずく
- 売れ残る
- 結果的に安くなる
だからこそ、
- 成約事例を見る
- 根拠を確認する
- 担当者の説明力を見る
この3つが非常に重要です。
不動産の売却は、最初の価格設定で8割決まると言っても過言ではありません。
査定価格が「一番高い会社」ではなく、「一番納得できる根拠を出す会社」を選ぶこと。
それが、結果的に一番良い条件で売却する近道になります。
本日はここまで。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
投稿者プロフィール

- 代表取締役
- 株式会社ホームリンク代表。1978年1月生まれ。31歳で不動産業界に転職後、約14年間不動産売買仲介専門エージェントとして従事。その後、2023年12月に株式会社ホームリンクを設立し、代表取締役に就任。お客様との出会いやご縁を大切にする会社を目指しています。
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