ちゃんと売却活動されてる?ーレインズと囲い込みの基礎知識
こんにちは。
株式会社ホームリンク代表の吉田です。
不動産売却を不動産会社に依頼したら、
- 「あとは任せておけば大丈夫」
- 「広告を出してくれるだろう」
- 「買主を探してくれるだろう」
と思う方がほとんどです。
もちろん、多くの不動産会社は真面目に売却活動を行っています。
しかし一方で、
- なかなか問い合わせが来ない
- 内覧がほとんど入らない
- 活動内容がよく分からない
という状況になることもあります。
そんな時に知っておきたいのが、
- レインズ(REINS)
- 不動産ポータルサイト
- 囲い込み
という不動産売却の仕組みです。
これらを理解しているかどうかで、「本当に売却活動が行われているのか」を判断しやすくなります。
今回は売主様が知っておくべき基礎知識を分かりやすく解説します。
1. レインズとは何か?
まず最初に知っておきたいのが「レインズ」です。
レインズとは、Real Estate Information Network System の略称で、全国の不動産会社が物件情報を共有するためのネットワークシステムです。
簡単に言えば、「不動産会社専用の物件情報データベース」です。
2. なぜレインズが重要なのか
例えば福岡市の不動産会社に売却を依頼したとします。
その情報がレインズに登録されると、福岡市だけでなく、
- 古賀市
- 福津市
- 宗像市
- 北九州市
など、他の不動産会社も物件情報を確認できるようになります。
つまり、1社だけで買主を探すのではなく、業界全体で買主を探せるようになるということです。
これは、売却成功の可能性を高める重要な仕組みと言えます。
3. 媒介契約とレインズ登録の関係
以前の記事で解説した媒介契約ですが、契約の種類によってレインズ登録義務が異なります。
(1) 専任媒介契約
契約締結から7日以内に登録
(2) 専属専任媒介契約
契約締結から5日以内に登録
(3) 一般媒介契約
登録義務なし
となっています。
そのため、専任媒介や専属専任媒介を結んだ場合は、「レインズ登録証明書」を受け取るようにしましょう。
本当に登録されたか確認できます。
4. ポータルサイトとは?
次に重要なのがポータルサイトです。
これは皆さんも見たことがあるかもしれません。
代表的なものとして、
- SUUMO
- HOME'S
- at home
などがあります。
購入希望者の多くは、まずこれらのサイトで物件を探します。
5. レインズとポータルサイトは違う
ここは意外と誤解が多い部分です。
レインズは、不動産会社向けです。
一方、ポータルサイトは、一般消費者向けです。
つまり、レインズに登録しただけでは、必ずしも購入希望者に見てもらえるわけではありません。
そのため、
- レインズ登録
- ポータルサイト掲載
の両方が重要になります。
6. 「囲い込み」とは何か
ここからが本題です。
近年、不動産業界でよく話題になるのが「囲い込み」と言われる行為です。
(1) 囲い込みの仕組み
通常の売却活動では、売主側の不動産会社と、買主側の不動産会社が協力して取引を成立させます。
しかし囲い込みでは、売主側の会社が「自社で買主も見つけたい」と考えます。
なぜなら、売主と買主の両方から仲介手数料を受け取ることができるからです。
そこで、例えば他社から「購入希望者がいます」という連絡が入ったとしても、
- 商談中です
- 申込み予定です
- 一時停止しています
などと言って案内を断ってしまうケースがあります。
これが「囲い込み」です。
他社に物件を紹介させず、自社で完結しようと考えることが囲い込みです。
(2) 売主にとってのデメリット
囲い込みが起きると、売主には次のような不利益が生じる可能性があります。
① 売却期間が長くなる
買主候補が減るため、売却機会そのものが少なくなります。
その結果、通常の売却期間よりも長い期間を要する可能性があります。
② 値下げにつながる
長期間売れないことで、価格を下げざるを得なくなる場合があります。
③ 売却機会を失う
本来購入したかった人がいても、その情報が売主に届かない可能性があります。
(3) 注意したいポイント
① 問い合わせ状況の説明が曖昧
自社でしか案内しない場合、やはり他社に紹介可能としている時と比べてその機会がグッと少なくなります。
そのため、案件に乏しいため、「問い合わせはあります」だけで終わるなど、具体的な件数や反応を説明しない、またはできない場合があります。
② レインズ登録後も反響が極端に少ない
人気エリアにもかかわらず、全く動きがないという場合には囲い込みを疑った方がいいかもしれません。
③ 他社からの紹介状況を説明しない
これは当然ですが、他社に紹介していないので他社の状況は分かりません。
そのため、他社の状況を売主様にお話できないことになります。
④ 定期報告がほとんどない
専任媒介や専属専任媒介では報告義務がありますが、報告内容が極端に少ない場合は確認が必要です。
(4) 売主ができる対策
① 売却活動の内容を確認する
- どこに掲載しているか
- 問い合わせ件数
- 内覧件数
- 販売戦略
を定期的に確認しましょう。
② 報告内容をチェックする
数字を見てしっかり確認することが大切です。
例えば、
- 閲覧数
- 問い合わせ件数
- 内覧件数
などです。
③ 不動産会社任せにしない
売却活動は売主様と不動産会社の共同作業です。
売主自身も状況を把握することで、問題に早く気付けるようになります。
7. 本当に重要なのは「信頼できる担当者」
ここまでレインズや囲い込みについて解説しましたが、最も重要なのは、「信頼できる不動産会社と担当者を選ぶこと」です。
レインズ登録をしていても、活動が消極的なら意味がありません。
逆に、売主へ丁寧に報告し、市場状況を共有しながら販売戦略を提案してくれる担当者なら、安心して任せられるでしょう。
まとめ
不動産売却では、単に「売りに出した」だけでは十分ではありません。
実際にどのような活動が行われているのかを理解することが大切です。
レインズは不動産会社同士の情報共有システムであり、ポータルサイトは購入希望者へ情報を届ける窓口です。
そして囲い込みは、売主にとって必ずしも利益にならない可能性がある問題です。
だからこそ、
- レインズ登録の確認
- 販売状況の確認
- 定期的な報告の確認
を行いながら、「本当に売却活動が行われているか」を把握することが重要です。
不動産売却は数千万円規模の取引になることも珍しくありません。
不動産会社に任せきりにするのではなく、売主自身も仕組みを理解しておくことが、納得のいく売却への第一歩になります。
本日はここまで。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
投稿者プロフィール

- 代表取締役
- 株式会社ホームリンク代表。1978年1月生まれ。31歳で不動産業界に転職後、約14年間不動産売買仲介専門エージェントとして従事。その後、2023年12月に株式会社ホームリンクを設立し、代表取締役に就任。お客様との出会いやご縁を大切にする会社を目指しています。
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