準住居地域を解説します。
こんにちは。
株式会社ホームリンク代表の吉田です。
用途地域を解説する連載ですが、今回は準住居地域について解説したいと思います。
1. 準住居地域とは?
準住居地域とは、住居の良好な環境を守りつつ、大通り沿いなどに必要な店舗や事務所、ドライブインなども建てられる地域です。
2. 主な特徴
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特徴 | 内容 |
---|---|
住環境重視 | 住宅の建築が可能で、静かな生活環境が基本。 |
利便性も重視 | 幹線道路沿いに設けられることが多く、車の利用を前提とした店舗(ファミレス、ガソリンスタンドなど)もOK。 |
バランス型地域 | 純粋な住居系(第一種/第二種)と違って、業務系施設もある程度認める柔軟な地域。 |
3. 建てられる主な建物
- 一戸建て住宅・共同住宅
- 店舗(コンビニ、飲食店など)
- 事務所、事業所
- 自動車関連施設(車庫、販売店、ドライブイン)
- 小規模な工場(※一定の条件付き)
4. 建てられないもの(一部例)
- パチンコ店、カラオケボックス(※騒音や風紀の問題で制限されることが多い)
- 大規模な工場(騒音・振動の大きいもの)
5. 適している用途
- 幹線道路沿いのロードサイド住宅兼店舗
- 自営業やSOHOを想定した住宅
- 車のアクセスが多い地域
6. 住居系用途地域の比較
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用途地域 | 主な特徴 | 認められる用途 | 商業施設 | 自動車施設 |
---|---|---|---|---|
第一種住居地域 | 住宅の良好な環境を重視 | 一戸建て、共同住宅、小規模店舗 | 小規模(床面積3,000㎡以下)まで | 基本NG(騒音・交通量を抑えるため) |
第二種住居地域 | 第一種より商業的用途に少し寛容 | 第一種+中規模の店舗や飲食店 | 中規模(映画館・カラオケ等も可) | 限定的にOK(条件次第) |
準住居地域 | 幹線道路沿いの利便性と住宅の両立 | 住宅、店舗、事務所、自動車関連施設 | 大型店舗もOK(制限はあり) | 自動車施設OK(販売店、修理、ドライブイン) |
(1) 違いのポイントまとめ
① 住環境の重視度
- 第一種 > 第二種 > 準住居
- (第一種は静かな住宅街向き、準住居は幹線道路沿いなど騒音も許容)
② 商業施設の許容度
- 第一種は小規模な日用品店舗のみ
- 第二種は娯楽施設も一定範囲でOK
- 準住居はさらに大型店舗や車利用前提の店舗もOK
③ 自動車関連施設の扱い
- 第一種・第二種:原則NG
- 準住居:積極的にOK(ガソリンスタンド、車庫、販売店、ドライブイン)
7. まとめ
いかがでしたでしょうか。
イメージ例としてまとめると、
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地域 | イメージ |
---|---|
第一種住居 | 静かな住宅地、子育て向けエリア |
第二種住居 | 駅近、マンションと飲食店が混在 |
準住居 | 幹線道路沿い、ファミレスやカー用品店が並ぶ |
以上のようになるかと思います。
要するに、準住居地域は「車社会を見据えた住宅+商業の共存エリア」であり、第一種・第二種住居地域は「静かな住環境を守る住宅メインエリア」ですね。
ここまでお読みいただき、ありがとうございます。
また次回です。
投稿者プロフィール

- 代表取締役
- 株式会社ホームリンク代表。1978年1月生まれ。31歳で不動産業界に転職後、約14年間不動産売買仲介専門エージェントとして従事。その後、2023年12月に株式会社ホームリンクを設立し、代表取締役に就任。お客様との出会いやご縁を大切にする会社を目指しています。
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