建ぺい率・容積率について

こんにちは。
株式会社ホームリンク代表の吉田です。

今回は、建ぺい率と容積率について解説したいと思います。

建築する建物の大きさや広さを決める上でとても重要な内容なので、しっかり理解しておきましょう。

1. 建ぺい率とは?

(1) 定義

建ぺい率とは、敷地面積に対する「建築面積」の割合(%)のことです。

  • 建築面積=建物の1階部分の水平投影面積(いわゆる「建物の地面に接している部分の広さ」)
  • 敷地面積=その土地全体の面積

(2) 意味・目的

  • 土地にどれだけ建物を建ててよいかの上限を決める
  • 防火・採光・通風・景観を確保するためのルール

(3) よくある制限値

  • 30%、40%、50%、60%、80%など(用途地域によって異なる)
  • 角地は10%緩和される場合あり(例:50% → 60%)

(4) 具体例

例えば、敷地面積が約200㎡(約60.5坪)の敷地で、建蔽率が40%の場合、その敷地に建築可能な建物の1階部分は、

  • 200㎡ × 40% = 80㎡(約24.2坪)

となります。

これは上限値なので、1階の床面積は80㎡まで、ということになります。

2. 容積率とは?

(1) 定義

容積率とは、敷地面積に対する「延床面積(のべゆかめんせき)」の割合(%)のこと。

  • 延床面積=各階の床面積の合計
  • 建物が高くなるほどこの数値が大きくなる

(2) 意味・目的

  • 都市の過密化を防ぐための高さ・ボリューム制限
  • 交通量やインフラ負荷とのバランスをとる都市計画上のルール

(3) よくある制限値

  • 50%・60%・80%・100%など(用途地域によって異なる)
  • 前面道路の幅員によって制限されるケースも多い

(4) 具体例

先ほど同じ例で言うと、敷地面積200㎡(約60.5坪)で容積率が60%の場合、

  • 200㎡ × 60% = 120㎡(約36.3坪)

となります。

ここで注意すべき点は、建蔽率は容積率の中に含まれるということです。

つまり、敷地面積が200㎡、建ぺい率40%、容積率60%のエリアで2階建てを建築、1階の床面積を70㎡としたら、2階の床面積は120㎡ - 70㎡ = 50㎡まで、ということになります。

3. 用途地域ごとの代表的な制限値

(1) 建ぺい率

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用途地域名基準建蔽率(代表例)備考・例外
第一種低層住居専用地域30%、40%、50%、60%原則30〜50%。角地や防火地域で10%緩和あり。
第二種低層住居専用地域40%、50%、60%小規模店舗もOK。第一種より若干緩めの傾向。
第一種中高層住居専用地域60%中高層住宅用地。基本60%だが防火地域などで70%もあり。
第二種中高層住居専用地域60%商業施設や事務所もある程度混在可能。
第一種住居地域60%店舗・事務所が建てられる住宅地。
第二種住居地域60%カラオケ・映画館なども建築可能な住居地域。
準住居地域60%、70%幹線道路沿いなどに多く、商業系の要素もある。
近隣商業地域80%建物密度が高い小規模商業エリア。
商業地域80%、90%繁華街や駅前など。非常に高密度な建築が可能。
準工業地域60%、70%工場や住宅が混在。建蔽率も高め。
工業地域60%、70%工場中心だが住宅も建てられる。
工業専用地域60%、70%住宅建築不可。完全な工業エリア。

(2) 容積率

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用途地域名基準容積率(代表例)備考
第一種低層住居専用地域50%・60%・80%・100%2階建以下の戸建住宅など、低層専用の住宅地向け
第二種低層住居専用地域50%・60%・80%・100%同上+小規模店舗などもOK
第一種中高層住居専用地域100%・150%・200%3階建以上のマンションなども想定
第二種中高層住居専用地域100%・150%・200%同上+店舗・事務所もある程度OK
第一種住居地域200%・300%商業施設もある住宅エリア
第二種住居地域200%・300%パチンコ店やカラオケなども建てられる
準住居地域200%・300%幹線道路沿いなどでロードサイド店舗も可能
近隣商業地域200%・300%駅前など、小規模な商店街向け
商業地域400%・500%・600%駅前中心部・繁華街など、高層ビルが建つエリア
準工業地域200%・300%工場+住宅もOKな混在エリア
工業地域200%・300%工場中心。住宅もOK
工業専用地域200%・300%住宅建築不可。完全な工場専用地

4. まとめ

いかがでしたでしょうか。

各エリアでの正確な建ぺい率・容積率は、市区町村の発行している都市計画図やインターネットでも検索が可能です。

気になるエリアの建ぺい率・容積率は事前に確認しておきましょう。

本日はここまで。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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投稿者プロフィール

吉田 亮介
吉田 亮介代表取締役
株式会社ホームリンク代表。1978年1月生まれ。31歳で不動産業界に転職後、約14年間不動産売買仲介専門エージェントとして従事。その後、2023年12月に株式会社ホームリンクを設立し、代表取締役に就任。お客様との出会いやご縁を大切にする会社を目指しています。